2010年6月20日日曜日

「新成長戦略」を読んでみる(1)

18日、菅首相が打ち出した「強い経済」への道筋として「新成長戦略」が打ち出されました。そのなかに「法人税の引き下げ」という項目が盛り込まれました。現在約40%の実効税率を、段階的に25%程度まで引きさげるそうです。僕は引き下げに賛成です。

25%といわず、もっともっと下げていただきたい。シンガポールは10%です。日本とシンガポールの法人税が両方10%になれば、たぶん、シンガポールに拠点を置いていた企業が、けっこう東京に流れてくると思います。だって東京、めっちゃ魅力的な都市だもの。

もちろん、シンガポールからだけではなくて、法人税の高さが障壁となって、日本進出をためらっていた外国企業がはいってくると思います。学生のみんなには嬉しいことに、人気の外資系企業の就職先が増えるかもしれませんね。

法人税って高いですよね。実効税率40%って、相当ですよ。法人税は会社の利益にかかります。売上高から、経費を引いた金額にかかるわけです。それだけの利益を国にもってかれちゃう。これはつらい。不況だ不況だ、と騒いでいる企業も、法人税の引き下げは、嬉しいでしょうね。ちょっと余裕が出て、新しい人雇おうかな、なんて言い出すかもしれない。就活中のみんなには嬉しいですね。

さて、この新成長戦略。せっかく政府のウェブサイトPDFがアップロードされていたので、読んでみることにしました。でもこれすごく長いです。しかもなんかわかりにくい。全部読むのはぶっちゃけつらいです。

なので15ページあたりから見出しと小見出しだけ拾っていって、気になった見出し・小見出しだけ読み込んだらいいんじゃないかなと思います。ただ、この見出し・小見出しのつけかたも大変へたくそなので、やっぱりわかりにくいです。

というわけで読んでみましょう。

最初にくるのが「グリーン・イノベーションによる環境・エネルギー大国戦略」。

僕の評価としてはこれはNGです。

っていうか、このグリーン・イノベーションってなんでしょう。

この手の政策で思い出すのは、エコポイント。あれ、ちょっとわけわからなかったですよね。僕、エコポイント制度ができた直後に冷蔵庫買ったんで、エコポイントもらいました。まあ結構、オトク感はありましたね。でも、実際、その冷蔵庫買ってから、冷蔵庫たくさん使うようになって、電気代も増えたし、たぶん環境にはよくなかったと思います。

このエコポイントって、要は車や冷蔵庫買う人のほうが車や冷蔵庫買わない人よりエコってことになってて、それってどうよ、と僕は思っていました。本当にエコって言うなら、もっとちゃんとエコやってるひとにエコポイントあげなきゃダメですよね? 車持ってないひととか、夜中のコンビニいかないひととか。

で、実際、今回政府が打ち出しているのは「環境コンシェルジュ制度」。各家庭にたいしてアドバイスをするコンシェルジュを制度化するみたいです。各家庭って……。どんなふうになるのかはまだ僕よく知らないんですが、家庭訪問でもするのでしょうか。そしてエコ企業の商品とかをオススメするとかかな。だとしたら、なんていうか、余計なお世話だなあ、という感じです。そのほかにも色々やって、環境事業での新規雇用を増やす戦略みたいです。

僕はエコって別に嫌いじゃないんですよ。環境は大事。緑とか、やっぱ必要。公園とか街路樹とすごく大事。僕は、そういうところに国がお金を出したり、ルールづくりをしたりするのはいいと思います。緑化事業とか。排出ガス抑制とか。

でも、エコって、基本的には経済活動とは相反するものだと思うんですよね。だからある程度、経済成長を阻害しちゃうこととかも覚悟したほうがいいと僕は思います。もちろん、経済成長と同時にやれるものならやったほうがいい。けれど、グリーン・イノーベーションなんて、ウマイ話がうまくいくようにはちょっと思えないかな。

僕が代わりに提案したいのは、「炭素税」。ただ、産業界からの反発は強いようです。冒頭にあげた法人税の引き下げと引換えに立案したらどうでしょうか。

次に来るのが、「ライフイノベーションによる健康大国戦略」。

僕の評価としては、微妙。

医療や介護を、経済成長のためのひとつの成長産業だと捉えることには反対しません。そしてこの分野に多くの雇用を確保するというのにも、とっても賛成です。僕のゲイの友人は有料の老人ホームで、介護職をしているんですが、いつも夜勤とかが多くて大変そうです。なので、人手がもっと増えて、介護や医療の仕事がもっともっと、働きやすくて環境のいいものになってほしいです。

けれど、この項目に書いてあることのほとんどは、具体性があんまりありません。しかし、まだ管内閣が成立してまもないので、具体的な戦略をすぐに用意できなかったということかもしれないので、まだちょっと様子を見てもいいかな、という感じがします。

ひとつ不安な項目は「バリアフリー住宅の供給促進」です。なんだか先ほどのエコポイントに近い匂いがしませんか。バリアフリー住宅にリフォームしたらバリアフリーポイントがついてくる、みたいな。そういう類の政策なら僕は反対です。バリアフリーはめざしたほうがよいと思うのですが、それのための努力は各業界に任せた方がよいかなと思います。そこで住宅業界を無駄に保護などして、不当に儲からせるのは違うように思います。

具体的に医療と介護を成長産業にするにはどうしたらいいんでしょうか。

僕は、単純に福祉や医療のサービスの価格をもう少し高くしてもよいとおもうんですよね。本来、医療も福祉もすごく価値のあるものです。もっとそれなりのお金が支払われるべきかなと思うのです。

確かに、病気にかかって医療費が莫大で生活できなくなる、なんていうのはやっぱり国が阻止したほうがよいと思うので、そこを国が保険などで安価に保証するのはよいかと思います。

しかし、たとえば、高齢者への医療・福祉をここまで安価にする必要ってないと思うのですよね。年代別の個人金融資産残高などを見ると、やはり高齢者は相当の金融資産を抱えこんでいます。そこに安価なサービスをこれ以上安価なままで供給するのは違うんじゃないでしょうか。

それよりも、高齢者たちからある程度お金をとって、そのぶん、医療や福祉のサービスを充実させたり、従事者の働く環境をよりよいものにしていくほうがよいのではないでしょうか。高齢者のみなさんたちにとっても、従事するひとたちが働きやすく、もっと楽しく働くようになって、老人ホームや病院が明るくなったほうが、きっといいと思うのですよね。お金より、そっちのほうが大切でしょ。

僕たちが高齢者になったときにもちゃんと病院や施設、機能していて欲しいですしね。

だからちゃんと成長戦略としてこの項目が盛り込まれたこと自体は、評価していいかなと思うのですが、まあ、これからをもうちょっと見守る感じですかね。

さて、そのほか新成長戦略にはぜんぶで21項目あります。21世紀だから21でいいじゃんとか思ってそうですね。多すぎるので、ちょっとひとつの記事では書ききれない感じです。なので、続きはまた「新成長戦略を読んでみる(2)」で。

なんかちょっと難しい話しすぎて、頭痛くなってくるので、反動で明日あたりイケメン萌え記事とか書きたいです。