2011年3月2日水曜日

NCNという新しいジャーナリズムの萌芽、村井七緒子というひとりの記者について

先日紹介した2011年も個人的に注目しつづけたいネットメディアの発信のかたち37選という記事で、ニコニコニュースをあげました。

今回はそのニコニコニュースで、独自の記事を配信しているNCNという新興メディアの話をしたいと思います。


主要な国産のウェブサービスのいくつもが、海外のウェブサービスの後塵を拝しているように、僕には見えます。

国産のミニブログサービスはいくつかありました。しかし、ほとんどユーザーを獲得できないまま、twitterにシェアを奪われました。

ブームがはじまったばかりの共同購入サービスのゆくえはわかりませんが、しかしどうにも本家Grouponが優勢に見えます。

ECサイトでは楽天なども健闘していますが、Amazonにはかないません。

国内のシェアならばともかく、海外でも多くのユーザ・ファンを獲得した事例となると、非常に限られてきます。

ニコニコ動画はそのようななかで海外にも人気を広げている、稀な国産サービスである――そう言えると思います。Youtubeとは違ったやり方で攻め、そして難しいと言われる動画サービスの黒字化をなしとげています。

ニコニコ動画の黒字化担当としてしられる夏野剛さんは、ニコニコ動画について「世界に出られるコンテンツは他にない」とまで語っています。

ニコニコ動画周辺の動きを見ていて、僕にはこのように思えるのです。

新たなメディアのかたちとして、ニコニコ動画はテレビや新聞に変わる新しい時代のジャーナリズムを背負って立とうとしているのではないかと。

つよくそのように感じるきっかけとなったのは、NCNという新しいジャーナリズムの萌芽に気づいた時でした。

現在のニコニコニュースは、複数の媒体から記事提供を受けながらニュースの配信を行っています。このなかに、NCNというニコニコ動画独自のニュース配信元があります。

NCNはこのようなコンセプトを掲げています。


ニコニコ動画の生放送、それから記者会見などから、独自の記事を書き起こしています。従来のマスメディアとは違う「ネットメディア」というスタンスでいどむその挑戦に、僕は未来を感じています。

さて、先日このようにニコニコニュースが紹介されていました。

ニコニコ動画 ニコニコニュースの記者の方が産経の記者よりはるかに優秀だった件 - 埼玉こそ最強

ここで取り上げられた「菅首相、政権批判に反論「イメージで『できていない』と言われている」 | ニコニコニュース」という記事を書いた記者は、村井七緒子さんというかたです。

この村井七緒子さんはtwitterのアカウントとブログを公開しています。

そのtwitterアカウントによれば、ジャーナリズムを専攻する大学院生だということです。記事は彼女が執筆したものに社員の方の添削が入っているようです。

注目すべきは彼女のブログです。少し読んだだけでも分かるのですが、彼女が文章を書いて人に伝えるということについて、非常に真摯な記者だということが伝わってきます。

なんでもありがすき。
http://ameblo.jp/nanaocom/

さっそくlivedoor Readerに登録しましたが、一番乗りだったようです。

このように読み応えのあるブログが、まだあまり知られていないということ、少し残念に思うと同時に、発見した喜びを感じました。

自分自身でものを考え、自分自身の視点で記事を書いている、読みがいのあるブログだと思います。

ひとつ、共通点も見つけました。

それは彼女が、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)という性的少数者について、学び、考えたという文章を書いていたことです。

超人たち
http://ameblo.jp/nanaocom/entry-10177799276.html

Living Library 感想 - Blue Birds
http://gidmedia.org/report/-blue-birds.php

性同一性障害(GID)の当事者でつくりあげられているGIDmediaさんとは、僕も実は交流があります。

GIDmedia代表の二ノ宮さんが、以前やっていらしたお店。実は僕がオープンリー・ゲイとして生きていこうと思うきっかけでした。

未来を背負って立つかもしれないジャーナリズムの先頭。

そこに、僕たちLGBTにも目を向けてきた真摯な若い記者がいるという事実は、当事者の僕たちを力強く励ましてくれるできごとだと感じます。

応援の意味をこめて、このような記事を書きました。今後の活躍に期待しています。