2012年2月25日土曜日

特別配偶者法の議論を


はい。具体的には、「特別配偶者法」の制定にむけて議論をすすめるべきだと考えています。

特別配偶者法」の創設と、同性同士が不安なく家族としての生活を営める社会の実現を目指し活動をしている団体「パートナー法ネット」では、世界における同性パートナー法制度を四つの類型に分けて説明しています。
(1)婚姻型―異性間でも同性間でも法的な結婚が可能な国
2010年11月現在、世界10カ国において同性同士でも結婚することができます。結婚を定義する法律を改正して、性別に関係なく2人の間で結婚できるようにしたものです。成立順に、オランダ、ベルギー、スペイン、カナダ、南アフリカ、ノルウェー、スウェーデン、アルゼンチン、ポルトガル、アイスランドの10カ国です。 
(2)別制度型―同性間のみが利用可能な婚姻に匹敵する新制度を作った国
結婚は異性カップルだけのものという現状を変えずに、同性カップルが使える新しい制度を作った国があります。デンマークなど北欧諸国にある「登録パートナーシップ(RP)法/制度」、ドイツの「生活パートナー関係法(Lebenspartnerschaftsgesetz)」、イギリス「シビル・パートナーシップ法(Civil Partnership Act 2004)」などです。 
(3)準婚型―同性間・異性間を問わず共同生活の合意内容を法的に承認する国
結婚は異性カップルだけのものという現状はそのままであることは(2)と同じです。ただし、新しい制度は同性カップルだけでなく、異性カップルも利用できます。結婚にともなう権利や義務の一部を引き受ける約束を2人で交わし、登録する手続きです。フランスのパックス(民事連帯協約((Pacte Civil de Solidarité)が代表的なものです。 
(4)個別―家族法以外の分野で問題に応じて同性間の関係性を保障する国
カップルとしての権利や義務を一括して保障する制度を作るのではなく、社会保障や税金、相続など、個々の法律を改正したり、裁判例を作っていくことによって、同性パートナーシップの保障を実現している国もあります。
いかなるかたちが選ばれるのが良いのか。個人的には、「婚姻型」「別制度型」「準婚型」のいずれかが成立すれば嬉しく思います。どの制度が最も望ましいものなのか、ゲイの当事者である僕ですが、正直、結論を出せてはいません。

ただ、日本には憲法24条という「壁」が存在するため、改憲を行わずに制定できる「別制度型」「準婚型」が現実的だろうと思います。

どの制度もそれぞれの国が議論を尽くしてつくりあげた結果うまれた、きわめて貴重な法例です。日本にも、日本にあった法体系がつくれるはずです。そのためにはまずこの議題を、政策として論じられるべきものとして、多くの国民に捉えていただかなくてはなりません。

その道程には、さまざまな争いが生まれるでしょう。

「寝た子を起こすな」と考えているかたは多いのではないでしょうか。「そこまで争ってまで欲しくはない」と考えている人は、ゲイやレズビアンの当事者の中にもいます。実際、そんな法律がなくても幸福に暮らしているゲイやレズビアンのカップルは多くいるのですから。

ただ、僕はそれでも「特別配偶者法」の制定を望みたいと思います。

特別配偶者法が存在しないことによって、同性カップルは財産の相続や保険の加入、住宅ローンなどといった場面で、不都合を強いられます。

しかし、それだけではありません。

国や世間に「同性カップル」という概念を公的なものとして認めさせたい、という思いがあります。

同性愛者がつくる家族をひとつのあたりまえのかたちとして認めることは、日本という国の道徳である」――そのような社会通念を成立させるための法として、僕は「特別配偶者法」の制定を望みます。