2012年9月24日月曜日

田舎のシャッター街に変化は起きているの?

タイトルが疑問文で、すみません。

現在、僕が住んでいるのは佐賀県佐賀市、いちおう佐賀県の県庁所在地です。

東京の大学に七年くらい通ったんですが、地元に戻って来ました。Uターンは迷ったけれど、戻ってきて正解でした。

自分のしたいことに集中できる環境があるし、仕事もきつくないし拘束されないし、生活するのが東京にいた頃よりもずっと気楽です。このあともずっと住み続けよう、とまでは思ってないんですけど。

観光地である長崎と九州の中心である福岡にはさまれた佐賀県は、たぶん典型的な田舎です。

ロードサイドにショッピングセンターやファストフード店などが立ち並んで郊外化が進み、中心市街地の空洞化が進みました。

僕の幼い頃には、商店街がすごく賑わっていたんですが、高校生・大学生になるころには、それらがすべてシャッター街になっていました。

数年前、商店街の静けさと言ったら、怖いくらいでした。とにかく閉まった店ばかり。文字通りシャッターの閉まった店が多くて、人もほとんど歩いてなくて。



アーケード商店街のふるぼけたアーチがやたら物悲しくて。営業を続けている店のほうが少なくて、それも本当にどうやって営業しているんだろうと思うくらいに、お客さんなんていなかった。みんな、車でジャスコとかに行っちゃうんですよ。

ただ、最近、気がついたら、それが変わっていたんです。いつからこんなふうに変わっていったのかは、正直わからないんですが。

以前、シャッター通りと化して吹きさらしの風しか吹いていなかったような駅前通りとか元アーケード商店街に、「あっ、いいな」と思わせるお店が少しずつ増えてるんです。復活したとまでは、とても言えないレベルですけれども。

具体的に言うと、ケーキが美味しそうな喫茶店とか、こだわってそうな小さいワインバーとか、あと居酒屋系もちゃんと凝ってる感じの、おしゃれで個性的なお店が多い。まず、外観が綺麗で、ほんと妙にこだわってる。たいていが個人経営っぽいです。あと、アーケードの屋根も取りはらったりしてるところもあって、周囲もすこし明るくなってます。

決してお客さんが多いわけじゃなさそう。普段の人通りはやっぱり多いとはいえないんです。うん、少ない。

なんでこんなところにお店出したんだろう、って思ってしまうくらい普段の人通りは寂しい。そりゃ、シャッター通りだったんだから、家賃とかも下がってるんだろうなとは思うんですが。

僕が抱いた印象は「儲からなくてもいいから、自分のお店を持ちたい、自分の好きなお店をやりたい、みたいな人たちが、客も少ない地価の安いシャッター通りにお店を出し始めた」っていう感じ。

実際、あんまり儲けようとしてないよね、って感じの価格設定なんです。すごく良心的。

あと、シャッター通りになっても昔から残ってる店というのもありまして。そういうのは、たいてい、固定客が着いた老舗のいい味だしてる感じのお店なんですね。

それでもやっぱり、お客さん来てないよなー。と思いながら、ここ一年くらいその変化を見てたんですが、この週末、やっとあることに気がついたんです。

金曜日の夜の街が、なんか明るくて幸福観溢れてるようにみえるのが。

石畳の夜の街路に、いろんなお店が明かりつけて、人通りもいつもより増えてて。

思わず「あっ、こんなに人いたんだ」って口に出してしまいました。

といっても、都会の人出とは比べ物にならないです。話しにならないくらい少ないです。でも、いつもよりちゃんと華やかで。みんなお気に入りのお店に飲みに来てるんだな、って感じで、なんか街の中が、明るくて。雰囲気がすごくいいんです。

たぶん、土日はロードサイドのショッピングモールとかに行くんでしょうね。でも金曜日の夜にはこのあたりに来る人もちゃんといるんだな、と思いました。

正直、交通の便はものすごく悪いんです。駐車場少ないし、車道狭いし、郊外の方がアクセスはずっといいんですよね。ロードサイドのチェーン居酒屋とか焼肉屋とか、ボーリングとかカラオケとか、たぶんそういうところのほうが、きっと勝手はいいと思うんです。

それでも車をちょっと外れたところに停めて、商店街の中まで歩いてきて、それで飲みにきたりしてる人ってこんなにいるんだなと。

僕もあるイタリア料理店にこの前足を運んだんですが、美味しかったです。サービスも良かったし、イタリア料理もワインもとっても美味しかったんです。車じゃなくて、自転車で行きました。そういう立地だったので。

外装も内装もおしゃれでゆったりとした空間で、オーナーがこだわってるんだろうな、というお店。

東京でこんなお店に入ったら一体いくらとられるだろうって感じです。東京でもまず新宿とかにはなさそうな店のつくり。お店自体は決してひろくないんですが、それ以上に、席数がすくないから、すごくひろく感じました。それで値段も普通なんです。

交通の便の悪い中心街や、一度潰れたアーケード商店街。潰れてしまったお店がすっかり建てなおされたり、作り変えられたりして、こういうお店が少しずつ増えているような感じがします。ちゃんと数えたわけじゃないんですが、シャッターの数はぐっと減ってる気がします。あるにはあるんですが。

これって、他の田舎のシャッター通りにも、似たようなことが起きているんでしょうか。それとも、僕の認識違いや、佐賀県特有の現象(自治体が中心街の復興に取り組んでるとか→探してみた:こういうのこういうの)なんでしょうか。

私、気になります(千反田える)。

追記;

聞くところに寄ると、僕が一番いま気に入ってる良い感じのお店が並ぶ場所は、元アーケード商店街だったところなんですが、そこの商店街の組合は破産手続が行われて、元商店街だった土地を、いまは市が管理しているらしいです。

2012年9月21日金曜日

こども、おとな、きゃりーぱみゅぱみゅ

きゃりーぱみゅぱみゅの新曲「ファッションモンスター」のMVが公開されました。


きゃりーぱみゅぱみゅって本当に現代アートのようですね。文脈とか表現とか。みていても考えていても、すごく面白いです。そう、改めて思いました。

今回も、アートを鑑賞するときのように、きゃりーぱみゅぱみゅの表現を解釈してゆきたいと思います。お付き合いいただければ幸いです。

きゃりーぱみゅぱみゅは日本的な「カワイイ」を全面に押し出した「PONPONPON」でデビューし、またたく間に、世界で知られる「ハラジュク」のアイコンとしてブレイクしました。村上隆を思わせるアイボール的な表現など、グロテスクな「カワイイ」をふんだんに散りばめたMVはアート性も非常に高く、きゃりーぱみゅぱみゅの名前を世界に広めることとなりました。

続く「つけまつける」では「つけるタイプの魔法」を歌い、おしゃれと「変身」の関係を表現しました。仮面ライダーや魔法少女などといった、日本の想像力を存分に匂わせる作品です。日本でもきゃりーぱみゅぱみゅが世界的に人気を博していることが知られてゆき、「独特な世界観で支持される女の子が出てきた」ということが伝わってゆきました。

「CANDY CANDY」では魔法少女のニュアンスを引き継ぎながら、日本の「カワイイ」のルーツである60年代、70年代からの「カワイイ」の表現に踏み込んでゆきました。日本にいれば当たり前でも、日本以外では新鮮である、日本の「カワイイ」。昭和の時代に欧米へのあこがれが引き起こした、内藤ルネ的な少女観を「きゃりーぱみゅぱみゅ」で復刻させる試みでした。

これまでを簡単にみていくと、これまできゃりーぱみゅぱみゅは「カワイイ」を軸として、「日本的なもの」の表現を世界に対して行い、逆に「世界から見た日本」の表現を日本へ逆輸入するといったような試みを行なっていたのだと言えると思います。

日本、世界、ファッション、原宿、カワイイ、少女、変身、魔法・・・――といったようなキーワードで象徴されるようなものをテーマにしていたのでした。

これまでのきゃりーぱみゅぱみゅは。

さて、今回は。

「ファッションモンスター」ですが、これまでのきゃりーぱみゅぱみゅでありながらも、これまでのきゃりーぱみゅぱみゅとは違う軸を持った表現に踏み出したといえるのではないかと思います。

そう、今回、「ファッションモンスター」は原宿やカワイイの歌ではないんです

今までのきゃりーぱみゅぱみゅのテーマを飾りにして、代わりに別のテーマを軸に据えています。

今回は、「誰かのルール」に対して反発し、「自由でいたい」という強い意志が歌詞のメッセージになっています。

これこそまさにロックだと言える曲ですね。

ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2012-10-17

歌詞を読んでいくと、

「面白いって言いたいのに言えないなんてつまらないでしょ」
「誰かのルールにしばられたくはないの」
「この狭い心の檻を壊して自由になりたいの」

「不自由な状態」に対する抑圧感が強く描かれ、自由を求める姿が歌われています。

では、きゃりーぱみゅぱみゅにおける「自由」っていったいどんなイメージのものなのか。

僕は「こども」なのではないか、と考えています。

実は「こども」というモチーフは、今までのきゃりーぱみゅぱみゅにも採用されてきたものです。

「きゃりーのマーチ」や「ぱみゅぱみゅレボリューション」は遊園地やテーマパークを連想させる楽曲です。「チェリーボンボン」でも「こどものころ」が歌われています。アルバムの価格を「こどもたちの味方プライス」と表現したり、きゃりーがこども好きであることはこれまでにも知られています。また、アルバム収録曲の「みんなのうた」や「おやすみ」などでも、「こども」的モチーフが用いられています。

そうした目線でこのMVを見ていくと、今回用いられているホラーモチーフはどれも、こどものころ、怖い「絵本」に出てきたようなモチーフです。大人が怖がるような「心霊現象」ではなく、こどものころ僕たちがこわかった「おばけ」や「ようかい」のような表現です。


この曲は僕たちにそんな「こどものころ」を思い出させるような曲だと僕は思いました。

「思い出は億千万」のような切なさも感じます。なんとなく曲のタイトルバックもウルトラマンみたいだし。

今の自分は、おとなになって、なんか忘れてないか? しばられてないか?

もちろん、これはハロウィンの曲でもありますね。ハロウィンというのは、大人になっちゃったひとでも、普段できないような格好を自由にできる日ですからね。

ここまで考えて、今回のタイアップに「g.u.」が起用された理由が分かったような気がします。

普段は、流行にあわせて、社会にあわせて、洋服を着ていてもいい。

でもたまには、自由な自分に想いを馳せたり、童心を懐かしむこともありますよね。

「こども」には戻れないけど、でも、だから、ハロウィンの夜だけはちょっと楽しんじゃいましょう。

「ファッションモンスター」はそういうオトナのモンスターたちに向けた曲なんだと、僕は捉えました。

最初、「g.u.」のムービーが発表されたときは、正直微妙な気持ちでした。しかし、こうやってMVをみてみると、やはり、きゃりーぱみゅぱみゅ、面白いです。

「こども」って、こうして捉えてみると「カッコイイ」なとおもいます。今回のきゃりーぱみゅぱみゅは「カワイイ」よりも「カッコイイ」が僕としては近いような気もします。

2012年9月5日水曜日

きゃりーぱみゅぱみゅ、なぜg.u.と手を組んだんだ

分からない……。

なぜ、どうしてこうなったのか、僕には説明が必要だ……。



きゃりーぱみゅぱみゅの3rdシングル「ファッションモンスター」が発売と聞いて、心が踊った。

これまでのきゃりーぱみゅぱみゅ作品はすべて最高だったからだ。

しかも、ハロウィンの時期にあわせて、タイトルが「モンスター」と来れば、期待せざるをえない。

タイトルだけ聞いてまっさきに連想したのは、ハロウィンの日の渋谷や原宿の夜。クラブの周辺とかはもうみんな仮装してる。

みんなが思い思いの格好をしてるあの光景。

日本ラヴァーな外国人のひととかもかなりいて、あの感じって、まさに「きゃりーぱみゅぱみゅ」だと思う。

ハロウィーンの原宿・渋谷のストリートスナップ
http://tokyofashion.com/halloween-costumes-harajuku-shibuya/

tokyofashion.comの記事から

それから、「モンスター」といえば、やっぱりレディー・ガガも連想する。そのタイトルつけるからには、期待していいんだろうな、と思わせるタイトルだ。

そう、期待していたんだ。

期待を裏切ってくれたらいいな、とも思っていた。

でも、あまりに、意図のわからない方向に期待を裏切りすぎて、今回は本当にどこを狙っているのかが分からない。なぜ、こうなったのか、解説がほしい……。

もちろん、まだフル音源もPVも発表されていない段階なので、反応がはやすぎるかもしれないけれど。まだ現在の内容だけではわからないのも当然なのかもしれない。

……。

問題は、g.u.から発表されたビジュアルムービーだ。

これは「っぽく」しているだけで、きゃりーが積み重ねてきたファッションだとは思えない。

どうみても、ただの「g.u.」だ。

自由でもなんでもない。多少くずしてあるとはいえ、思いっきり「g.u.」のブランドコンセプトに縛られすぎている。「ユニクロのアレ」からやっと脱出できた程度でしかない。

服もだし、今回は音楽も映像も全部ダサい。なんなんだ、どうしたんだ、と聞きたい。

別に、いつもと同じきゃりーぱみゅぱみゅであれ、とは思っていない。

変化するのはみんな大歓迎だろう。

でも、これじゃ、ただ単に、原宿が資本に手なづけられたようにしか見えない。いかにも広告代理店がつくりました、ってなこの映像。

それとも、そういうことを言いたいのか。

日本から世界に勝負を挑んでいるファーストリテイリング。

その「g.u.」の「自由」というコンセプトと、同じく日本から世界に勝負をかける「きゃりーぱみゅぱみゅ」がつながるというのは、一見、悪くないように思えるのだけれども、でもやっぱり違う。

僕は別に「g.u.」が嫌いじゃない。ユニクロのほうが好きだけど。でも「g.u.」は若い人達には好かれると思う。低価格のトレンド商品っていうコンセプト、いいと思う。

でも、これじゃ前田敦子がやるのと、いったい、何が違うっていうんだ?

きゃりーぱみゅぱみゅがトレンドなんて追ってどうするっていうんだ?

ケンタッキーのCMとか、プッチンプリンのCMとかとはわけが違う。

Perfumeが「NBB」着るのともわけが違う。

きゃりーぱみゅぱみゅ――どうして、なぜよりによって、「g.u.」と手を組んだんだ。わけがわからないよ。

(もちろん、僕だけがわかっていないだけなのかもしれない)

P.S.

フォロー入れておくけど、ジャケ写はかわいい。あとフルPV発表、ちゃんとまだ期待してます。現時点であーだこーだ文句をいうのは、あまりフェアではないもんね。ちゃんと作品がぜんぶ発表されるのを期待しながら待ちます。

……原宿ガールがあえてファストファッション、それって面白いのかな。