2012年10月31日水曜日

もうすっかりKindleにハートを掴まれました

先日スタートしたアマゾンジャパンの「Kindleストア」。

さっそくAndroidのスマートフォンから利用しているのですが、すっかり惚れ込んでしまいました。もちろんパーフェクトというわけではなくて、これからの改善や成長が望まれるわけですが、「ああ、これで紙の書籍を買うことは極端に減るだろうな……」と感じた次第です。

まず、買うための敷居が異常に低いですね。

これは賛否両論あると思うのですが、自分のクレカを登録したamazonアカウントと連携さえ済ませてしまえば、たったワンアクションで購入できる状態が整ってしまうのがすごいですね。

「ワンクリックで購入」ボタンを押した瞬間、「購入ありがとうございました」。本当にワンクリック。

次の瞬間には本を開いて読み始められます。購入が簡単すぎて危ないくらいです。

そして、読みさしのページが自動的に保存されているのもすごくよいです。

紙の本だとよく栞をはさみわすれて、「どこからだったっけ?」となるところですが、Kindleは自動的に読んだページを覚えておいてくれます。これはかなりありがたいです。

今まで使った電子書籍ストアのなかでも、使い勝手はピカイチです。

Kindleではライセンスを買うのであって、書籍データそのものを買えるわけではない、という話があるそうですが、いちユーザーとしてはあまりネガティブなポイントには感じません。むしろ、端末を壊したりなくしたりしても、アカウントが生きてさえいれば良いのだと思うとかえって安心です。

また、他の電子書籍ストアに比べたときに、「Amazonなら、今後も使い続けられるだろう」という安心感も大きいですね。正直、KOBOとかGALAPAGOSとか、そのうち使わなくなるだろう、と思ってしまうので。

自分のスマホを気に入っているというのも大きいです。「Galaxy SII WiMAX」を使っているのですが、画面が大きめのスマホで僕にはかなりしっくりきている端末なのです。

これから自分のKindleアカウントにどんどん本が増えていくのが楽しみです。

ただ、結局のところ、最もハートを掴まれた理由。

それは、「実際にKindleで胸を打つ読書体験をした」ということでした。

冲方丁さんの「天地明察」をいまさらながら読んだのですが…、

もう、ぐぐっと。

ハートを掴まれてしまいまして。星と算術にのめりこむ晴海がもう本当に愛しくて。

職場の休憩時間に読み、仕事帰りの信号待ちでも読み、布団の中でも読み。画面をタップしてページを捲る手が止まりませんでした。

以前僕は「電子書籍はバックライトで夜眠れなくなるよなー」と言っていたのですが、逆に睡眠を惜しんで読み進めるのには最適でした。そしてバックライトが気になる人にはPaperwhiteもありますからね。

なんだかんだ言って、電子書籍を好きになれるかどうかって、そこで「大好きだと思える一冊」に出会えるかどうかだと思います。

スマホ開けばすぐそこに好きな一冊がある喜び。これって結構でかいと思います。


    

2012年10月22日月曜日

二十六歳になったけど、彼氏は

誕生日を迎えました。26歳になりました。今日はちょっとゲイ的な話を。

地元・佐賀での暮らしをはじめてから、まったくゲイ的なものとはかけ離れた生活をしています。

このブログだって「男色系男子」なんてタイトルをつけたままでいいのかと思う時があります。サブカル評論ブログみたいな感じになってるしね。もともと「男色系男子」をアメブロではじめたときは、新宿二丁目での暮らしを楽しく書いていたんですけどね…。

前の彼氏と別れてもうどれくらいなんだっけ、的な感じですが、新たな彼氏探し的なこともまったくしていません。それも独身ゲイとしてどうなのかと思い、一度出会いアプリ的なものを登録したりしてみたんですが、すぐにやめてしまいました。

ゲイにおいて出会い掲示板って定番なんでしょうけど、僕はほとんど使ったことがありません。覗いたことはあるけど、掲示板に書き込んだりしたことはないのです。アプリは一回使ってみたけど、やっぱり誰とも合わずにやめちゃった。今まで出来た彼氏は、ゲイバーでの出会いか友人経由の紹介がすべてです。ネットで出会わない理由は簡単で、自分の顔写真と文章に自信がないし、それに手間がかかるから。

顔写真は単に自分写真の不細工度に耐えられないだけなんだけど、文章も結構致命的。まず自分って重いんだろうなと思う。「気軽な出会いを求めてます」的なことを僕は書きません。

僕の理想はちゃんと家族をつくることで、親にもちゃんと紹介したいし一緒に住みたい。付き合うなら、ちゃんと周囲にも紹介したい。僕はいままでそういうスタンスもオープンにしてきました。僕はそういう人です。

実際、今までそうしながら彼氏をつくっていたので、じゃあ出会い掲示板でもそうやって……と思うのですが、そういうわけには結構いかないもんです。

まあ、いままではそれで良かったんですよ。だって二丁目で友人と遊んでいるながれのなかで、それなりにちゃんと恋ができたし、ネットで出会おうなんて発想もなかった。

しかし東京を離れたとたん「あ、二丁目みたいなところにいないと、普通にしてたら彼氏なんてできないんだなあ」と気づきました(そりゃそうだ)。

でもねえ、じゃあだからといってネットで出会いを求めるのかというと、「別に出会いたいわけじゃないんだよなあ」と思ってしまう自分がいます。そもそも、面白いイベントとかお店がないと、家をでるのすら億劫な性分です。

そこまで考えてみると、そもそも東京でだって、彼氏探しに二丁目に出てたわけじゃなかった。二丁目でゲイの友人関係が出来たのが嬉しくて、いろんな人とご飯を食べたりお酒を飲んだりしているうちに、好きな子ができたり、好きになってもらったりしたのでした。

いざそういう環境を手放してしまうとどうなるかというと、別にどうにもなりません。出会いがないから恋もしないし、飲みに行く相手もゲイじゃない友達。なんのイベントも起きません。

挙句の果てに、それで結構平気なもんなんです。東京ではゲイの友達とよく飲んだりしたけど、佐賀に帰ってきて、地元の友だちとお酒を飲んでる。たまにオカマと飲みたいわ、なんて思わないじゃないけど、相手がゲイでなくたってそれはそれで楽しいです。

あとね、実家ぐらしなので、一人暮らしの寂しさからも開放されちゃったのがでかいです。寂しくないし彼氏なんて別にしばらくいいかな、とか思っちゃってます。

東京の友達は恋しいけど、東京のゲイ的な友達に対して特別な友達だなと思っているからこそ、佐賀で新たなゲイ友達グループをつくろうと思えないっていうのもありますね。

なんでこんなことを誕生日に書くのかというと、このたび一歳齢をとったことで「ああ、あと何年くらい彼氏のいない誕生日を迎えるものかなあ」などと、思ってしまったからです。

実は先日、東京にいたころ仲良くさせてもらってた、ゲイ漫画家の歌川たいじさんが福岡でファンミーティングをするというので、久しぶりに会いに行きました。お二人の十三周年をお祝いできてとても楽しかったです。

歌川たいじ新作「ブレイクスルー」。
感動必至の名作ですので上記画像をクリック!で、お買い求めください。
4000部限定、残り僅かです。

そのファンミーティングのとき、二次会で歌川さんにずばり言われてしまったのです。

僕「でも正直、(彼氏が)いないのにもう慣れちゃってる自分がいるんですよねえ…」
歌「うーん、それ(彼氏ナシ期)、長引くかもしれないね」

恋をすると、やきもきしたり、そのことで頭がいっぱいになったり、楽しいこともたくさんあるけど、パワーもそのぶんたくさん使うんですよね。それに比べて、独身の省エネたるや。

ぶっちゃけ。ひとり楽だなー、と思っちゃって。

でも、久しぶりに歌川さんとツレちゃんに会って、「ふたり」っていいものなのよね、なんて再確認もしたりして。歌川さんのファンミーティングで友だちになった男子も、九年続いた彼氏とラブラブだって言うしさ、なんか羨ましいなと思っちゃいました。



二十六歳。戸惑いまくりのスタートになりそうです。

恋かあ。恋なんてだいぶしてないけど、僕の知ってるゲイカップル、みんな素敵で、ただそれがいまはちょっと羨ましいんだよね。

2012年10月16日火曜日

深田恭子から道重さゆみまでメタ「カワイイ」で振り返るアイドルポップ

深田恭子から道重さゆみまで、カワイイをメタにとらえる、メタ「カワイイ」アイドルポップを2001年から現在まで年代順に紹介します。

<「カワイイ」の自意識>を意識しながらセレクトしてみました。

深キョンから道重までと題しましたが、キャラだけではなくて、音楽性を重視して選んでいます。



深田恭子「キミノヒトミニコイシテル」(2001年10月3日)
(作詞・作曲・編曲:小西康陽)


深田恭子の6枚目のシングルです。女の子の「カワイイ」を凝縮してつくられたこの楽曲。

日本のテクノ・ポップ史に残る名曲です。そろそろ再評価する動きがあってもいいんじゃないかと思って、今回この記事を書き始めた次第です。北野武監督の映画「Dolls」に起用されたこの楽曲は、映画を通じて、世界で聴かれたはず。日本のアイドルポップに対するイメージの形成に寄与した一曲といえるのではないかと思います。大好きです。



Tommy February6「Je t'aime★je t'aime」(2003年2月6日)
(作詞:Tommy february6/作曲・編曲:MALIBU CONVERTIBLE)


日本の「カワイイ」を代表する楽曲として世界に発信するべき曲だと思うんです。というよりも、Tommyはもっとこういう少女ポップな楽曲で、世界に売って欲しいです。川瀬智子の美しいグロッケンのような歌声が響きます。本当に素晴らしいですね。

サンリオのリトルツインスターズ「キキララ」とのコラボが印象的でした。カワイイが好きな人のための、カワイイをただみつめて浸るための作品だなと思います。ちなみに作曲者のMALIBUはブリグリのメンバーである奥田俊作です。



Perfume「スウィートドーナッツ」(2003年8月6日)
(作詞:木の子/作曲・編曲:中田ヤスタカ)


Perfumeが全国デビューをしたのはこの曲ですね。

まだ「近未来テクノポップユニット」の方向性になる前の楽曲のため、アイドル的な「カワイイ」が全面に出ている曲。のちにきゃりーぱみゅぱみゅにも引き継がれる、中田ヤスタカの「カワイイ」テクノポップの感性が全開の楽曲。いまのPerfumeにはみられないニュアンス、貴重だなと思います。



小倉優子「オンナのコ♡オトコのコ」(2004年11月26日)
(作詞・作曲・編曲:小西康陽)


「カワイイ」をメタにとらえる、と題したらこれは外せないですね。

誰だと思ったらやっぱり小西康陽の楽曲です。志倉千代丸の「永遠ラブリン(∂▽<)/」も良いのですが、やっぱりこっちを挙げてしまいました。「ゆうこりん」の高い演技ヴォイス、普通の歌手なら出さない声でしょうけれど、かえってこの声がいいんだよなあと思います。でもこのミュージックビデオのつくりかたは微妙ですね……。



capsule「Do Do Pi Do」(2005年9月21日)
(作詞・作曲・編曲:中田ヤスタカ)


中田ヤスタカが「カワイイ」にフォーカスした楽曲のもっとも突き抜けた楽曲のひとつ。

なんせ歌詞が「パンプキンパイ パンケーキに アイスクリームソーダ パンプキンパイ アイスキャンディー フレンチトースト食べたい」ですからね。Perfumeがカッコいい楽曲路線にはいった一方で、自身のホームであるcapsuleで中田ヤスタカはこういう楽曲を展開するようになっていました。



時東ぁみ「メロンのためいき」(2005年12月7日)
(作詞:松本隆/作曲:呉田軽穂/編曲:平田祥一郎)


たぶん、今回紹介する曲の中で、最も知られていないのではないかと思ってしまう曲。

これはもともと山瀬まみが歌っていた曲で、時東ぁみがアルバムの中でカヴァーした曲です。山瀬まみはもともと「国民のおもちゃ新発売」なんていうキャッチコピーで売りだされたアイドルだったらしいですが、今ではすっかりバラエティタレントですね。

実は、作曲の「呉田軽穂」とは、みなさんもよく知っている松任谷由実。編曲はハロプロの楽曲などを多く手がけている平田祥一郎。平田氏の編曲、この曲にかぎらず大好きなものが多いです。



ランカ・リー=中島愛「星間飛行」(2008年6月25日)
(作詞:松本隆/作曲・編曲:菅野よう子)


「銀河一のアイドルのデビュー曲」という依頼に応え、書かれたこの曲。

完成度高すぎて言うことなしですね。この楽曲リストをつくるとき、声優系アニソンから一曲選ぼうと最初に考えたのですが、迷うことなくコレでした。カワイイをつきぬけた存在、「銀河一のアイドル」という視点から歌われるアイドルソングをつくると、こういうふうに仕上がるのだな、と妙に感心してしまう曲です。決めポーズにセリフなど満載です。この曲のためだけに第12話をつくったとまで言われているそうですね。



中川翔子「はんぶん不思議」(2011年10月12日)
(作詞:及川眠子/作曲:岩田雅之)


昭和のドルヲタである中川翔子の80年代アイドルカヴァーから一曲。ミュージックビデオのパロディ感までもがメタメタしくてすばらしいです。時東ぁみのカヴァーとは違って、中川翔子がアイドルのふるまいを完璧にコピーするこの楽曲の味わいはまた特別ですね。

80年代の「カワイイ」感性は、やはり日本的「カワイイ」の土台だという気がします。



きゃりーぱみゅぱみゅ「CANDY CANDY」(2012年4月4日)
(作詞・作曲・編曲:中田ヤスタカ)


「カワイイ」カルチャーの担い手としてブレイクしたきゃりーぱみゅぱみゅ。

もちろん「PONPONPON」や「つけまつける」も素晴らしいのですが、80年代魔法少女を取り込み、内藤ルネ的な昭和の「カワイイ」感を表現するこの曲をセレクトしました。



2012年 道重さゆみ「ラララのピピピ」(2012年9月12日)
(作詞:つんく/作曲:つんく)


この曲はもっと評価されるべき。

という思いで、この「深田恭子から道重さゆみまで」を書き上げたといっても過言ではないです。「極度にカワイイ」を自称する道重らしい楽曲。正直言って、神曲ですね。

モーニング娘。のなかでは歌が下手というイメージが強い彼女なのですが、こういう加工をかけまくったアイドルテクノポップを歌わせたらピカイチですね。モーニング娘。としての活動も頑張って欲しい一方で、こういうソロ楽曲はもっともっと聞きたいです。



以上、深田恭子から道重さゆみまでを振り返ってみたのですが、入れようと思って入れられなかったジャンルがあります。

それは「ボーカロイド」です。好きな曲ももちろんあるのですが、正直、ちゃんと詳しくないというのがあって、選ぶことができませんでした。ボーカロイドの楽曲で「カワイイ」を扱った面白い楽曲があれば、ぜひ紹介して欲しいです。

また、入れようと思っていれなかった楽曲としては、ハロプロ系が結構多いですね。具体的には、ミニモニや松浦亜弥。あとは麻生夏子をちょっと入れるかどうか迷ったんですが、そんなにメタなカワイイではないなと思い直して入れませんでした。

以上、<「カワイイ」の自意識>から選ぶ「メタ」「カワイイ」楽曲集でした。

意見などいただけると嬉しいです。ちなみに、これらの楽曲のクリエイターのほとんどが男性だってことは、やっぱりねという気がします。男の子のほうがカワイイものって好きなんじゃないかと。

2012年10月6日土曜日

ネットから加速する新・モー娘。の現在

2011年以降、新・モーニング娘。が加速しています。

前作「One・Two・Three」は初週売上10万枚を達成。YouTubeなどの再生回数も上昇を続け、ファンビデオのアップロード数も再生数も、明らかにファンの増加を示しています。

モーニング娘。がまたキテるらしい
http://matome.naver.jp/odai/2134162056982741401



アイドルとなるとやはりAKBと比較されがちです。そしてAKBに比べてしまうと、CDの売上やマスメディアなどへの露出度において、モーニング娘。は見劣りしてしまうのは事実です。しかし、そもそも僕は「AKBとモー娘。は完全に別物」だと考えています。商売の方法が根本から違います。

握手券や投票権で稼ぐAKBに対し、モー娘。の主戦場はCDに加えて、ライブや物販です。全国を回って、チケットも物販もしっかり売っています。

AKBは複数の事務所にメンバーが所属し、レコード会社もグループごとに違うというのは有名です。AKBが売れることにより、どのレコード会社もどの芸能事務所も儲けを出せる構造をつくっていると言われています。レコード会社や事務所だけでなく、出版社やテレビ局などに対しても、似たような利益分配がおこなわれるしくみをつくっています。

こうしてマスメディアなど利益関係者を囲い込むことで、「売れている」現象のプロデュースを成立させているAKB。

それに反して、モー娘。の場合は運営母体の自社――つまりアップフロントが、しっかり売上の大半を持っていきます。さらに、生写真のような原価の安い商品をファンがしっかり購入してくれるため、握手券付きCDよりのビジネスもよほど高い利益率です。

CDの売上低下やメディア出演減だけを持って「売れなくなった」とは言い切れないのですね。

何を持って「売れている」とするのかは意見が別れるところだと思いますが、モーニング娘。はモーニング娘。のやりかたで、ファンから支持されてきたのだといえます。

しかし、マスメディアの露出がないのに、どうしてそれほどの人気を継続することができるのでしょうか。また、特に2011年以降、ここ1年半の間に、モーニング娘。の人気が急激に上昇しているというのは何故でしょうか。

現在のモーニング娘。は11名。

そのうち、今年23歳になる6期メンバーの道重さゆみ(現リーダー)と、同じく今年23歳で6期メンバーの田中れいな(エース)の二人を除き、残りの9名は――すなわち9期メンバー4人、10期メンバー4人、そして11期の小田さくらの9名は――全員、2011年1月以降に加入したメンバーです。

11人中9人が中学生前後のほぼ新人アイドルというこの現状。

なぜファンを増やすことが出来たのか。

旧メンバーの卒業が続いたため、昔からのファンはむしろ離れた可能性が高いのです。にも関わらず、ファンは明らかに増えています。マスメディアへの露出が減ったにも関わらず、です(2012年の前半からは増えましたが)。

ここにきて人気を伸ばすことができているのは、いったい何故なのでしょうか。

もちろんパフォーマンスや楽曲のレベルが高いことは言うまでもありません。特に新垣里沙の卒業シングルとなった「恋愛ハンター」以降からは、音楽的な方向性も明確に示され、女性ヴォーカル・ダンスユニットとして完成度も高く、ハイレベルな作品を発表し続けていると僕は感じています。



また、新規のメンバーの将来性への期待も、勿論あると思います。20代中心だったメンバー構成が、がらりと10代中心のメンバー構成に変わったため、これから成長するメンバーを応援したいというファンが増えるのは当然だと思います。

それらの人気上昇要因を踏まえたうえで、押さえておきたいのは、マスメディアに頼らない、ウェブを最大限に活用したプロモーション戦略です。

恋愛ハンター以降、急激に増加しているといえるのが、YouTubeやニコニコ動画におけるファンビデオ、いわゆる「踊ってみた」の増加です。これらの動画は、公式チャンネルやツイッターでも取りあげられています。

これら「踊ってみた」における広報の中心となっているのは、9期メンバーの鈴木香音です。ニコニコ動画で彼女のファンである人気の踊り手に対し、「是非踊って欲しい」と呼びかけたことで実現したダンス動画はニコニコ動画だけで25万再生を記録し、それが呼び水となり、複数の踊り手がコピーダンスの動画を発表しました。


▲某大規模ダンスイベントでも披露されました

さらにプロデューサーであるつんく♂が、これらのファンビデオを自身のTwitterなどで公式に紹介しています。公式として「踊ってみた」動画を推奨している姿勢をとっているのです。

また、YouTubeの公式チャンネルは、海外からのファン獲得にも繋がりました。トップページへの特集掲載やファンビデオの増加が、海外人気を後押ししています。「踊ってみた」動画は海外のユーザーからも数多く投稿されているのです。また、このような海外からのファン急増に10期メンバーの佐藤優樹は新曲のプロモーションのため、英語によるメッセージ動画を投稿しています。

他にもUstream番組やアメーバスタジオなど、ネット放送を活用しています。マスメディアに頼らない発信方法で、モーニング娘。は活躍を広げているのです。

さらに、今月10日発売予定の51枚目のシングル「ワクテカ Take a chance」にいたっては、曲のタイトルからネットスラングを取り入れています。

そしてまさに、このタイトルこそ、最大限にウェブを利用したモーニング娘。のプロモーション戦略をそのまま表現してもいるんです。

10日に発売されるこのシングルの動画に先駆けて、ダンスリハーサル動画をはじめとして、ダンスレッスンの先生の動画や、「作りかけ」のミュージックビデオまでが次々に公開されました。つんく♂の手によってYouTubeのオフィシャルチャンネルに『流出』したのだとされています。

作りかけのミュージックビデオが完成前にネットで見られるというのはなかなか斬新ですよね。

リハーサル映像にはじまって、ミュージックビデオが完成していく様子を段階ごとに見ることができ、完成に近づいていく様子を見られる。

ファンにとってはまさに「ワクテカ」なプロモーションなんです。


▲ダンスショットバージョン。ダンスに力を入れているのも、新・モーニング娘。の特徴。

確かに、地上波だけでしかアイドルの現状を知らない世間のひとにとっては、モーニング娘。は過去のアイドルかもしれません。

しかし、火を絶やさずにしっかりと燃え続けた火を、新たな世代が受け継ぎ、こうした新しい戦いかたで、復活した不死鳥のように燃やしはじめているのが、現在のモーニング娘。だといえると僕は思います。

そう、「モーニング娘。」こそ、現在、もっとも「熱い」アイドルユニットと言えるのではないでしょうか。


追記:ブクマで指摘された通り、娘。も握手会を行っている件について。これについては、僕は下記のブログの意見に寄っています。しかし個人的には握手会はあまり好きではありません。必要とされているのかもしれませんが。

握手会擁護小論
http://ameblo.jp/laternamagika/entry-11372378915.html


UP FRONT WORKS Z = MUSIC =
発売日:2012-09-12