2012年10月16日火曜日

深田恭子から道重さゆみまでメタ「カワイイ」で振り返るアイドルポップ

深田恭子から道重さゆみまで、カワイイをメタにとらえる、メタ「カワイイ」アイドルポップを2001年から現在まで年代順に紹介します。

<「カワイイ」の自意識>を意識しながらセレクトしてみました。

深キョンから道重までと題しましたが、キャラだけではなくて、音楽性を重視して選んでいます。



深田恭子「キミノヒトミニコイシテル」(2001年10月3日)
(作詞・作曲・編曲:小西康陽)


深田恭子の6枚目のシングルです。女の子の「カワイイ」を凝縮してつくられたこの楽曲。

日本のテクノ・ポップ史に残る名曲です。そろそろ再評価する動きがあってもいいんじゃないかと思って、今回この記事を書き始めた次第です。北野武監督の映画「Dolls」に起用されたこの楽曲は、映画を通じて、世界で聴かれたはず。日本のアイドルポップに対するイメージの形成に寄与した一曲といえるのではないかと思います。大好きです。



Tommy February6「Je t'aime★je t'aime」(2003年2月6日)
(作詞:Tommy february6/作曲・編曲:MALIBU CONVERTIBLE)


日本の「カワイイ」を代表する楽曲として世界に発信するべき曲だと思うんです。というよりも、Tommyはもっとこういう少女ポップな楽曲で、世界に売って欲しいです。川瀬智子の美しいグロッケンのような歌声が響きます。本当に素晴らしいですね。

サンリオのリトルツインスターズ「キキララ」とのコラボが印象的でした。カワイイが好きな人のための、カワイイをただみつめて浸るための作品だなと思います。ちなみに作曲者のMALIBUはブリグリのメンバーである奥田俊作です。



Perfume「スウィートドーナッツ」(2003年8月6日)
(作詞:木の子/作曲・編曲:中田ヤスタカ)


Perfumeが全国デビューをしたのはこの曲ですね。

まだ「近未来テクノポップユニット」の方向性になる前の楽曲のため、アイドル的な「カワイイ」が全面に出ている曲。のちにきゃりーぱみゅぱみゅにも引き継がれる、中田ヤスタカの「カワイイ」テクノポップの感性が全開の楽曲。いまのPerfumeにはみられないニュアンス、貴重だなと思います。



小倉優子「オンナのコ♡オトコのコ」(2004年11月26日)
(作詞・作曲・編曲:小西康陽)


「カワイイ」をメタにとらえる、と題したらこれは外せないですね。

誰だと思ったらやっぱり小西康陽の楽曲です。志倉千代丸の「永遠ラブリン(∂▽<)/」も良いのですが、やっぱりこっちを挙げてしまいました。「ゆうこりん」の高い演技ヴォイス、普通の歌手なら出さない声でしょうけれど、かえってこの声がいいんだよなあと思います。でもこのミュージックビデオのつくりかたは微妙ですね……。



capsule「Do Do Pi Do」(2005年9月21日)
(作詞・作曲・編曲:中田ヤスタカ)


中田ヤスタカが「カワイイ」にフォーカスした楽曲のもっとも突き抜けた楽曲のひとつ。

なんせ歌詞が「パンプキンパイ パンケーキに アイスクリームソーダ パンプキンパイ アイスキャンディー フレンチトースト食べたい」ですからね。Perfumeがカッコいい楽曲路線にはいった一方で、自身のホームであるcapsuleで中田ヤスタカはこういう楽曲を展開するようになっていました。



時東ぁみ「メロンのためいき」(2005年12月7日)
(作詞:松本隆/作曲:呉田軽穂/編曲:平田祥一郎)


たぶん、今回紹介する曲の中で、最も知られていないのではないかと思ってしまう曲。

これはもともと山瀬まみが歌っていた曲で、時東ぁみがアルバムの中でカヴァーした曲です。山瀬まみはもともと「国民のおもちゃ新発売」なんていうキャッチコピーで売りだされたアイドルだったらしいですが、今ではすっかりバラエティタレントですね。

実は、作曲の「呉田軽穂」とは、みなさんもよく知っている松任谷由実。編曲はハロプロの楽曲などを多く手がけている平田祥一郎。平田氏の編曲、この曲にかぎらず大好きなものが多いです。



ランカ・リー=中島愛「星間飛行」(2008年6月25日)
(作詞:松本隆/作曲・編曲:菅野よう子)


「銀河一のアイドルのデビュー曲」という依頼に応え、書かれたこの曲。

完成度高すぎて言うことなしですね。この楽曲リストをつくるとき、声優系アニソンから一曲選ぼうと最初に考えたのですが、迷うことなくコレでした。カワイイをつきぬけた存在、「銀河一のアイドル」という視点から歌われるアイドルソングをつくると、こういうふうに仕上がるのだな、と妙に感心してしまう曲です。決めポーズにセリフなど満載です。この曲のためだけに第12話をつくったとまで言われているそうですね。



中川翔子「はんぶん不思議」(2011年10月12日)
(作詞:及川眠子/作曲:岩田雅之)


昭和のドルヲタである中川翔子の80年代アイドルカヴァーから一曲。ミュージックビデオのパロディ感までもがメタメタしくてすばらしいです。時東ぁみのカヴァーとは違って、中川翔子がアイドルのふるまいを完璧にコピーするこの楽曲の味わいはまた特別ですね。

80年代の「カワイイ」感性は、やはり日本的「カワイイ」の土台だという気がします。



きゃりーぱみゅぱみゅ「CANDY CANDY」(2012年4月4日)
(作詞・作曲・編曲:中田ヤスタカ)


「カワイイ」カルチャーの担い手としてブレイクしたきゃりーぱみゅぱみゅ。

もちろん「PONPONPON」や「つけまつける」も素晴らしいのですが、80年代魔法少女を取り込み、内藤ルネ的な昭和の「カワイイ」感を表現するこの曲をセレクトしました。



2012年 道重さゆみ「ラララのピピピ」(2012年9月12日)
(作詞:つんく/作曲:つんく)


この曲はもっと評価されるべき。

という思いで、この「深田恭子から道重さゆみまで」を書き上げたといっても過言ではないです。「極度にカワイイ」を自称する道重らしい楽曲。正直言って、神曲ですね。

モーニング娘。のなかでは歌が下手というイメージが強い彼女なのですが、こういう加工をかけまくったアイドルテクノポップを歌わせたらピカイチですね。モーニング娘。としての活動も頑張って欲しい一方で、こういうソロ楽曲はもっともっと聞きたいです。



以上、深田恭子から道重さゆみまでを振り返ってみたのですが、入れようと思って入れられなかったジャンルがあります。

それは「ボーカロイド」です。好きな曲ももちろんあるのですが、正直、ちゃんと詳しくないというのがあって、選ぶことができませんでした。ボーカロイドの楽曲で「カワイイ」を扱った面白い楽曲があれば、ぜひ紹介して欲しいです。

また、入れようと思っていれなかった楽曲としては、ハロプロ系が結構多いですね。具体的には、ミニモニや松浦亜弥。あとは麻生夏子をちょっと入れるかどうか迷ったんですが、そんなにメタなカワイイではないなと思い直して入れませんでした。

以上、<「カワイイ」の自意識>から選ぶ「メタ」「カワイイ」楽曲集でした。

意見などいただけると嬉しいです。ちなみに、これらの楽曲のクリエイターのほとんどが男性だってことは、やっぱりねという気がします。男の子のほうがカワイイものって好きなんじゃないかと。